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あきらめないで続けること、どんな場所でも実践、「いいかも」はすぐ挑戦。

千葉県浦安市からは、市役所職員としてファシリテーションを実践されている森田悟さんです。森田さんからは、ファシリテーションとの出会いから、実践を通して大切と思ったことなどについてお聞かせいただきました。

 

 

 

Q.まずあなたのことを教えてください。

 

 自分は、千葉市役所の技術職(農業)の公務員です。現在は、市役所から出向して、株式会社幕張メッセで広報の仕事をしています。森田なので、FAJでは、「もりもり」というニックネームです♪

 

 

Q.今回、ファシリテーションの実践事例を紹介していただけるとのことですが、どのような実践をされているのでしょうか。

 

 

 20代の時から、参加する会議では、「何の目的で話し合っているのだろう?」、「どんな会議なのだろう?情報伝達?意見交換?意思決定?」、「開始時間は記載されているけど、いったい何時に終わるのだろう?」等、いつも寂しさと空しさの気持ちだけが残っていました。

 そんな思いをずっと持ち続けていましたが、係長になったことを機会に「せめて、自分が開催する会議だけは、参加者にこんな気持ちにさせたくない!」と強く思うようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな時、市役所で実施された「ファシリテーション研修」に参加しました。実は2回目の参加でしたが、1回目に参加した時は、「ファシリテーションって、いろんなスキルの組み合わせだけだなあ。いいものじゃないな。」という印象でした。しかし、2回目に終了した時の気持ちは忘れられません!

 

 

「なんだろう?このワクワク感やドキドキ感は。会議って楽しい!」

 

 

 本当に衝撃の体験でした。

 今だからわかるのは、1回目の講師は、一方的に内容を伝える「研修講師」、2回目の講師は、「ファシリテーター」だったんです。

 それから、ファシリテーションの旅が始まりました。

 

 

 そこで今回、ファシリテーションに取り組んで5年目、実践を通して大切と思ったことが3つありますので、お話させていただきます。

 

 

 ◆5年間の実践で大切と思った3つのこと◆

 ①あきらめないで続けること ~共感する人が現れる~

 ②どんな場所でも実践 ~ファシリテーションのマインド&スキルアップ~

 ③「いいかも」はすぐ挑戦 ~自分「刺激」&「関心」他人~

 

 

 1つめの「あきらめないで続けること」です。

 ファシリテーション研修を受けてから、まず始めたことは、係会議で付箋やホワイトボードを使って、「見える化」をすることでした。

 

 

 今でも印象に残っている出来事として、初めて付箋を使った時に、仲間から、「あれ?なんで研修みたいなことをするの?」と言われたことです。

 愕然としました。

 

 

 それからは長く辛い旅でした。

 1年半くらいかかった頃かな・・・係員がホワイトボードを使ってくれたんです。

 心の底から嬉しかった。

 

 

 それから間もなくして、「市役所に見える化を広めよう!」という3人の仲間で、チーム「わくわく会議♪」~go4it!~が結成されました。

 やっぱりあきらめないで続けることが大切なんだと思いました。あきらめないで続けていると必ず共感してくれる人が現れます♪

 

 

 

 2つめは「どんな場所でもすぐ実践」です。

 FAJに入会したのは、市役所チームが結成されてからでした。

 チームを立ち上げたのだから、自分がファシリテーションの良いところ新しいことを学んで、自分自身を磨いていかなくちゃと思ったのが入会の目的です。

 

 

 定例会の泡の席(懇親会)で、「自分って、ファシリテーションを使う機会がないんだよね。」ってフレーズを、たくさんの人から聞いたのを覚えています。

 でも、考え方を変えたら、実践する場所ってたくさんあると思うんです。

 

 

 例えば、つまらない講演会や会議の内容をファシグラの練習の場にしちゃう、照れるけど家族や恋人と、付箋を使って話し合いをしちゃうとか。

 

 

 でも、一番実践できる場所は、毎月のFAJ定例会じゃないかと思っています。

 自分は、毎回、定例会の場は本番と考えています。

 

 

 まずは事前準備、テーマを調べる、過去レポを読む、参加前にジムで泳いで心身ともオフにする。そして本番では、安心安全な場を作る、傾聴する、問いかける、ファシグラするetc。

 終わってからは、振り返りノートを付ける。

 

 

 やりすぎ感はいなめませんが(笑)、ファシリテーションはどんな場所でもすぐ実践できます。

 実践することが、ファシリテーションのマインドとスキルを向上させてくれると思います♪

 

 

 

 最後の3つめは「「いいかも」はすぐ挑戦」です。

 普段はホワイトボードを会議で使っていますが、定例会などでホワイトボードシートや模造紙を使っているのを見て「いいな」と思ったら挑戦してみる、ホワイトボードマーカーの平芯の見栄えが「素敵だな」と思ったら使ってみるとかです。

 

 

 自分がいいかもって挑戦した事例としては、新年度の係での「〇〇さんの取扱説明書&リーダーズインテグレーション」の実施、農家へのワールドカフェやKP法説明会の実施、FAJ免疫マップ企画メンバーへの加入、自分への挑戦として演劇やアートの取り組み、そして市役所にファシリテーションの「見える化」を広めるための「庁内ワークショップ」の開催などなどがあります。

 

 

 

 

 ファシリテーションの旅を続けていくと、ファシリテーションに

飽きてきちゃうとかマンネリしてきちゃうこともあると思うんです。

 「いいかも」はすぐ挑戦することで、自分もワクワクしてモチベ

ーションがアップするし、いつもの参加者も新しい目で関心を向け

てくれます。

 

 お互いにワクワク♪ドキドキ♪

 いいでしょ。

 

 

 

 

Q.森田さん自身が「あきらめよう」、「もうやめようかな」など思った際に、それをどのように克服されましたか?

 

 

 自分が本当にファシリテーションをいいと思ったので、感覚的に、これが広まったら係や組織が変わると信じていたのでがんばりました。

 もしかしたら、今まである目標を目指して頑張ることがなく、学歴にも劣等感を感じていたので、自分の武器はこれしかないと思って信じていたところもあったかもしれません。

 

 

 

 

Q.チーム「わくわく会議♪」~go4it!~が生まれたきっかけは、どんなことだったのでしょうか?共感してくれる仲間はどのようにして集まってきましたか?

 

 

 仲間は、市役所のチームビルディング研修に参加した仲間でした。

 最初は、研修後の飲み会で「研修どうだった?」という話をしていたのですが、なんとなく月一回飲み会が始まり、1年くらいたって「なんかしたいね」って機運が高まり、チームの目指すところやチーム名を決めるワークをして、今のチームができました。

 

 

 

 

Q.森田さんの今後の目標などを教えてください。

 

 

 まだまだファシリテーションの旅は続いています。

 この波乱万丈で楽しくやめられない旅を通して、いずれは行政にファシリテーションを広められたらいいな思っています。

 

 最後に、5年間の実践で大切と思ったことが、今一つ増えました。

 それは「実践していることを発信すること♪」です。

 

 こんな機会を与えてくれてありがとうございました。

 読んでくれたみなさんにも感謝・・・。

 

もりもり

森田悟(もりもり)
千葉県浦安市在住

【プロフィール】

農業技術系公務員。現在は、幕張メッセの縁の下の力持ち。

感激屋。涙腺弱し。寄る年波に勝てず、テレビの感動ものを見ては号泣する。

うれしさとせつなさと楽しさが、ファシリテーションへのモチベーションへと変わる瞬間、キラキラ光る♪という。そして2人の娘を持つ父親でもある。

最近は演劇にもはまっているらしい。

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