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毎回の会議は、役職や立場を越えて全員がアイデアや意見をぶつけ合える場でした。



兵庫県宝塚市からは、一般企業の会社員として、社内のワークショップや会議でファシリテーションを実践している家門さんです。家門さんのこれまでの実践経験やファシリテーションに対する想いを伺いました。
 

 

 

 

Q.まず、あなたのことを教えてください。

A. 家門理恵と申します。FAJではりえさんとか、かもんちゃんと呼ばれています。

社員数約3000人の外資系メーカーで、今はマーケティング関連の仕事をしています。昨年異動するまでの5年間は、社内の大型会議やワークショップの企画、運営に携わっていました。ファシリテーションは、その業務のために必要に迫られて学び始めました。

 

 


Q. 必要に迫られてというと?どんなことを学んだのですか?

A. 6年前のある日、上司から「次のワークショップで冒頭のアイスブレイクを任せるからよろしくね」
と言われ、慌てて巷のファシリテーション講座に参加しました。そこで「ファシリテーションって、単なるワークショップの進行じゃないんだ!チームの力を最大限に引き出して成果を上げる、そういう概念なんだ!」と知って、とても衝撃を受けました。そして一気に会議でのファシリテーションというのものにもハマって行きました。

 

 

 

 

 


Q. 今回は会議でのファシリテーションの事例をお話いただけるということでしたよね?

A. はい。約10か月間かけて行った社内のプロジェクト会議についてお話させていただきます。

全社員が参加する大規模イベントの企画プロジェクトで、弊社の役員、代理店の営業さん、クリエティブ会社のディレクターさん、交通手配や現場統括の方々など、約10名の様々な立場の人たちがメンバーとして定例会議に参加していました。

私はそのプロジェクトリーダーであった上司の補佐役として、キックオフミーティングのプログラムと進行、毎回のプロジェクト会議のアジェンダ準備、会議中のファシグラなどを担当させてもらいました。ファシリテーションに対して非常に理解のある役員や上司でしたので、その意味ではとても恵まれていたと思います。

 

 


Q. 実践内容をもう少し詳しく教えてください。

とにかく「プロジェクトの成功にために、妥協せず、遠慮せず、意見をどんどんぶつけ合おう!」という雰囲気作りを上司と共に心掛けました。

私はファシグラをしていたので、どんな小さな意見も漏らさないよう、発言した人の言葉をなるべくそのまま使って、しっかりと書き留めるようにしました。人と意見を切り離しつつ、一つの一つのアイデアを受け止めて、合意したことや決まったアクションを見える化することで、みなさんの発言のモチベーションを高められたら、という思いでした。

 

 

 

 

 

 

 

 


Q. 他に気をつけていたことはありますか?

アクションが決まったら、「それを誰がいつまでにやるのか」を必ず確認し、宿題アイコンを付けて、担当者名と期限とともにファシグラに赤字で残すようにしました。

そのためか、ファシグラはとっても重宝してもらえましたね。毎回の会議が終わると各社の代表者が、私の書いた模造紙をバシャバシャ撮影されるんです。役員からも「これは本当に助かるよね。1事業部に1人、家門さんが欲しいよね」と言ってもらえて、
私はファシグラを通じて、決まる会議やプロジェクトの前進に貢献できているのかな、と感じることができました。

 

 


Q. その結果、どのようにりえさんやその周りの人達が変わりましたか?

最初はやや遠慮がちであったり、ご自身の業務範囲を強く意識されていた方々の発言量が、かなり早い段階から増えました。異なる会社の異なる立場の業者のみなさんが、自分事として忌憚なく発言してくださって、実に多様で素晴らしいアイデアがたくさん出て企画がどんどんブラッシュアップされていきました。

おかげさまで、このイベントは大成功を収めることができました。社長やたくさんの人たちから「すごく良かったよ!」と言っていただけて、アンケートの結果も高評価でした。余談ですが、このイベントの企画の一環として、全社員でのギネス記録も達成したんですよ♪ (^_^)v

 

 

 

 

 

 


Q. りえさんの今後の課題は何ですか?

A. FAJではファシリテーションそのものについて探究しつつ、職場では業務での専門性を磨くことに集中しています。ファシリテーションのマインドはキープしつつ、スキルの方は成果を上げるのに必要と感じた時に“しなやかに”使っていきたいな、と思っています。ビジネスの現場ではファシリテーションもITスキルや英語と同じく、あくまでも手段やツールであって、ファシリテーションそのものが目的ではないことを肝に銘じるようにしています。私にとってはすごく魅力的で奥深いツールなので、気を抜くとついついファシリテーションそのものが目的と化しちゃいますから。(笑)



Information:
りえさんのファシリテーションそのものの探究として、次回の関西支部の定例会では「オンライン会議ファシリテーション」をテーマに、約4時間のワークショップが予定されています。ご興味のある方は下記をご覧ください。



 

家門理恵 (りえさん)

兵庫県宝塚市在住

あらゆる事に対してプロフェッショナルでありつつ、チームにポジティブな雰囲気を醸し出すムードメーカー。
エクセルと折り紙の達人。

平成27年3月に開催されたFAJ関西の支部イベント「ファシリテーション・グラフィック祭り」には実行委員長として参加。

りえさん

- オンライン会議ファシリテーション -

 

オンライン会議、増えてませんか?
でも結局は、一方的な情報伝達や議論がかみ合わない空中戦、雑談に終わってしまうなど、ファシリタティブな会議なんて程遠い、なんてことも・・・。

今回は、そんなオンラインの場をファシリタティブな会議に変えたいファシリテーターのみなさんと一緒につくるワークです。最後は「オンライン会議をやらなくちゃ・・・」という憂鬱な気持ちが「オンライン会議でこそのメリットもあるんだ!自分もファシってみたい!」というわくわく感に変わるかも?!定員は少なめにつき、お申込みはお早目に~。

 

 

詳細、お申込みはこちらからどうぞ。

◆2015-11-14(土) 関西支部11月定例会(テーマ3)
https://www.faj.or.jp/modules/contents/index.php?content_id=4849

 

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