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行政×ファシリテーション


つながるコラム第一弾は、昨年10月に開催されたFAJ九州支部イベントの様子をご紹介します。

2015年10月に行政×ファシリテーションという全国初の分野に絞ったテーマで九州支部イベントを行いました。一言で行政といっても幅が広く、全国自治体の県庁、市役所の方から学校関係者、議員といった方が集まって頂きました。全体で170名強の方に参加いただきましたが、半数以上が行政関係者でした。 多くの行政で民間との話し合いをはじめとしたファシリテーションが強く求められていることが分かりました。当日の様子を、イベントレポートからご紹介します。

 

イベントテーマは、

まち・ひと・しごと・ファシリテーション

~ ようこそ「ファシリテーション 一日特区」へ ~

 行政の現場でファシリテーションを活用しようと考える参加者が、それぞれの現場の知見を持ち寄り、「ファシリテーション一日特区」で熱く語り合い、新しい行政の姿を描いた一日だった。

旧態依然からの脱却を図りながら現状打破へ動き出す時、ファシリテーションはどのような存在や機能を発揮するのでしょうか。地方創生が注目されている中で、新たな切り口や行動によって日常にスパイスやエッジを効かせて動き出している行政や、そこに関わる人たちからそのエッセンスを探ります。官民問わず、「できる」から始めて現状を打破すべく、規制のない「特区」のような場でのびのびと考える一日となりました。

 

フューチャーセンター市庁舎や対話重視の市政で注目される富山県氷見市。地方創生が叫ばれる中、多様な地域の力を結集して結果にコミットできるプロセスを描いていくには、これからどのような視点や姿勢が必要なのでしょうか。

次の時代の地域経営のモデルとして先頭を走る本川祐治郎市長から、まちの未来を描くプロセスデザインを伺いつつ、ファシリテーションの向こう側にある「次の一手」の姿を一緒に探りました。

オープニングでは、本川市長より、氷見市の「つぶやきをかたちに」の実践内容を中心にお話をしていただきました。

新庁舎建築の話では、既存の公共施設であった体育館をワークショップを活用し、市民の声やアイデアを取込み、リノベーションを行ったプロセスと成果を熱弁頂きました。

道の駅をリノベーションした体験施設「ひみ漁業交流館 魚々座(ととざ)」の話では、まちづくりに市民が関わる重要性や手法をご紹介頂きました。実際の現場写真を中心に臨場感のある内容で、新しいまちづくりの形を実感することができました。

旧態依然たる組織運営にファシリテーションをどのように活かしていくのか? トップやそれを支えるミドルのマネージメントの視点から、行政内外で永年に亘り組織風土改革に関わってきた現場感で、その突破口を一緒に探ります。

初めに、吉村慎一さん(元福岡市職員)から福岡市の民間経営手法を取入れた行政改革運動(DNA運動)について、本川祐治郎さん(氷見市長)からは、 市民との協働で政策を作っていく新しい自治体モデルづくりについて、目的と目標、戦略と戦術、モチベーションと価値観についての話題提供がありました。その後。ワールドカフェ形式で参加者どうしで感想の共有を図りました。

質疑応答やまとめとして、吉村さんからは、「DNA運動は、やらされ感との戦いでもあったが、何のためにやるのかを考え、民間人の力を借りて、おかしいことはおかしいと言えるようになり、市民の対応も変わりました。」とのご経験をお聴きしました。本川市長からは、「行政の制約の中でのやらされ感はあるが、このような対話で組織が変革できます。変革を促すために市民に対話の機会を提供して欲しい。」とコメントをいただきました。

手詰まり感のある協働の現場にファシリテーションで次の突破口を見いだせないでしょうか?「場づくり」から計画や政策に結果を残す「形づくり」へのプロセスをバージョンアップする第一歩を日常の現場の工夫から一緒に探ります。

はじめに、市民と政策を繋ぎ「協働」を推進している登壇者(加藤彰さん(静岡県牧之原市)、吉崎謙作さん(福岡市)、神崎由美さん(春日市))に、所属する地域における活動取組みの事例を紹介いただきました。その後、それらの活動を聴いて、どのように感じるかを参加者全員で共有。後半は、行政と市民の協働についていくつかの問いを立て、その問いについてワールドカフェの手法を用いて話し合いました。

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職員が自主運営するオフサイトミーティングから誕生したワークショップ・自治体財政シミュレーションゲーム『SIM2030』を体験し、待ったなしの未来を先取りできる組織を創り出すファシリテーションの活かし方を探りました。

福岡市に似たエフ市の財政シュミレーションゲーム「SIM2030」では、行政の財政や取組みを理解するとともに、合意する事の難しさや決まったリソース(財源、時間)の中で決めていく事の難しさを体験しました。

変化や多様性の中にある時代における未来の人材を育てる場づくりはこれからどのようにあるべきか。アクティブラーニング導入を目前とした今、教育行政とその現場におけるファシリテーションの可能性と現状への突破口を探りました。

「育てる」ということについて、学校現場で「大人と子どものかかわり」を変えていくことを実践されている2人の話題提供者(白木さん(福津市立福間中学校長)、宇野さん(のおがた未来カフェ副代表))の話を聞き、参加者が日常現場における想いや悩みを共有しながら新しい学びの場について対話を通じて探っていきました。

話題提供者の話を聞いて感じたこと、実践したいこと、自らの現場での悩みなどを参加者同士で話し合い、その後、パイロットファーム(途中で参加者が参加する全員参加型パネルディスカッション)を行いました。

参加者全員が一堂に会し、グループ毎に今日あった出来事を話しあいました。一通りグループでの話し合いが終わったところで、各分科会で起こった出来事から気づきを1分科会づつ発表し、共有しました。

 

後援:福岡県、佐賀県、熊本県、長崎県、福岡市、北九州市、熊本市、長崎市、那覇市


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